派遣契約期間の制限 of 労働者派遣法のポイント

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派遣契約期間の制限 

派遣契約期間の制限

 派遣元事業主は、労働者派遣契約を締結する際に定めなければならない労働者派遣の期間については、厚生労働大臣が期間を定めた業務に関しては、その期間を超える定めをしてはなりません(労働者派遣法第26条第2項)。

 ここで禁止されるのは、派遣元事業主が厚生労働大臣の定める期間を超えた労働者派遣の期間を労働者派遣契約において定めることですので、契約の更新がすべて禁止されているわけではありません。
 ただし、この場合も派遣受入期間の制限を超えて、派遣先が労働者派遣の役務の提供を受けることはできません(労働者派遣法第40条の2第1項)。

厚生労働大臣の定める期間

 厚生労働大臣が定める期間は、その労働力の需給の適正な調整を図るため必要があると認められる場合に定められ、業務の種類に応じてその労働力の需給の状況、業務の処理の実情等を考慮して、併せて常用雇用労働者の代替への影響、日本的雇用慣行との調和、派遣労働者の雇用の安定等についても勘案して定めることになっています。

 具体的には、次のⅰ又はⅱに該当する業務で、その業務に係る労働者派遣が労働者の職業生活の全期間にわたるその能力の有効な発揮及びその雇用の安定に資すると認められる雇用慣行を損なわないと認められるものとしてヘに掲げる業務(労働者派遣法施行令第4条)をいわゆる「LinkIcon26業務」といいます。

  1. その業務を迅速かつ的確に遂行するために専門的な知識、技術又は経験を必要とする業務 
  2. その業務に従事する労働者について、雇用形態の特殊性により、特別の雇用管理を行う必要があると認められる業務 

(A)そのLinkIcon26業務のうち、 次の業務は3年。

(B)LinkIcon26業務のうち、上記の業務以外の業務については制限はありません。

 なお、同一の派遣労働者が複数の業務に従事した場合についての派遣契約期間としては、LinkIcon26業務のみを行う場合は、その主として従事する業務に係る期間を適用することになります。

 なお、LinkIcon26業務以外の業務と併せ行う場合は、派遣契約期間の制限とは別に、派遣受入期間の制限があるため、派遣受入期間の制限を超えない範囲内において、派遣契約期間を定める必要があります。

労働者派遣契約の更新 

 「契約の更新」とは、「一定の期間を定めた契約において、その期間の満了に際して、当事者の約定によってその契約の同一性を存続させつつ、その存続期間のみを延長すること」又は「従来の契約期間の満了に際して、従前の契約に代えてこれと同一内容の別個な契約を新しく締結すること」をいいます。

自動更新条項がある場合

 労働者派遣の期間が定められ、その契約の更新が自動的に行われる定めとなっている場合(いわゆる自動更新条項がある場合)は、労働者派遣の期間を設定しているとは認められず、その自動更新の定めをしている場合は労働者派遣法第26条第2項に違反することになります。

労働者派遣法
第26条 (略)
2 派遣元事業主は、前項第四号に掲げる労働者派遣の期間(第四十条の二第一項第三号及び第四号に掲げる業務に係る労働者派遣の期間を除く。)については、厚生労働大臣が当該労働力の需給の適正な調整を図るため必要があると認める場合において業務の種類に応じ当該労働力の需給の状況、当該業務の処理の実情等を考慮して定める期間を超える定めをしてはならない。

 ただし、有期的事業の遂行のために臨時的に設けられた組織で就業させる労働者派遣については、その更新された労働者派遣の期間を通算した期間が、3年を超えないものについては、その更新が自動的に行われる旨を労働者派遣契約に定めることができます。

 この場合、「更新が自動的に行われる定め」とは、具体的には、例えば、「特段の事情(例えば、契約当事者の契約解除の意思表示)がない限り、労働者派遣契約を自動的に更新する」旨の定めが該当します。
 「有期的事業」とは、その事業の始期や終期が明確に定められているなど、その事業が一定の期間で完了することが客観的に明確である場合で、例えば、完成期日が契約により定められている情報処理システムの開発や各種プラント工事等をいいます。

  「臨時的に設けられた組織」とは、その事業を行うために、新たに設けられた事業所及び部、課、室等の部署をいい、かつ、その事業の終了後はその組織が解散又は消滅することが客観的に明確であるものをいいます。
 なお、いわゆるプロジェクトチームについては、そのプロジェクトチームに専属の労働者が相当数存在し、かつ、業務上の指揮命令系統が明確に他の部門と区別されているものについては、これに該当します。

 もちろん、労働者派遣契約において、「契約当事者の合意により労働者派遣契約を更新する」旨の定めをすることは許されます。

 ただし、契約上は自動更新を行うものとはなっていない場合でも、実態として自動更新となっているものは、労働者派遣法第26条第2項の趣旨に反するものと考えられます。

 なお、派遣契約期間の制限の限度を超える労働者派遣契約であっても、その超える部分が民事上当然に無効となるわけではありません。

クーリング期間

 ここで、「継続して」の判断については、その派遣労働者に係る派遣就業の終了の日から、次の派遣就業の開始の日までの期間が、3か月以下の場合は当該労働者派遣を継続して行っているものとされます。

 この場合、継続して行われる労働者派遣の期間の算定については、それぞれ派遣契約に係るその派遣労働者の労働者派遣の開始の日から終了の日までの期間を合計します。

違反の場合

 派遣契約期間の制限に違反した場合、派遣元事業主は、許可の取消し(労働者派遣法第14条第1項)、事業停止命令(労働者派遣法第14条第2項、労働者派遣法第21条第2項)、改善命令(労働者派遣法第49条第1項)の対象となります。

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